ホットミルクに角砂糖

Twitterにて山波 鈴(@yamanami_suzu)という名前で140字小説を投稿しております。少し長い文章や日常のお話など、いろいろと書きたくてブログを始めました。内容は基本的にTwitterのフォロワー様向けですが、どなた様もどうぞお気軽に覗いていって下さいませ。

「死者のためのミサ」エピローグ~平穏を~

お待たせしました。これにて完結、エピローグです。概要やこのお話を書くに至った経緯は、お手数ですがプロローグをご覧下さい。 「楽しかったわね」 ここは駅。帰りの高速列車を待ちながら、シェーンがそう声をかけた。「自分はもう二度と経験しなくていい…

「死者のためのミサ」7.楽園にて

大変お待たせしました。7話です。作品についてやあらすじなどは、お手数ですがプロローグをご覧下さい。 「……整理しましょう」 いささか疲れた様子の溜め息と共に、シェーンがそう言い出した。 「まず、夜な夜な聞こえてたパイプオルガンは?」 「本当にユ…

「死者のためのミサ」6.解放せよ

お待たせしております。6話です。概要やあらすじは、お手数ですがプロローグからご覧下さい。 シェーンがウィルとオリヴィアのそれぞれに会って話をした、その次の日のこと。オリヴィアはすっかり忘れていたことを思い出した。ユルバン公爵家の舞踏会である…

「死者のためのミサ」5.神の子羊

遅くなって大変申し訳ありません。5話です。概要やあらすじなどは、お手数ですがプロローグをご覧ください。 「ねえ、ねぇったら!ウィルさん、ですよね?」 明るい往来、弾んだような高い声にウィルは嫌々振り返る。 「あんたかよ…」 ウィルにいかにも嫌そ…

「死者のためのミサ」4.慈悲深きイエス

遅くなって大変申し訳ありません。4話です。概要やあらすじなどは、お手数ですがプロローグをご覧ください。 「だああああああああああっ」 シェーンはウイークリーマンションの質素な部屋の中、叫びながらセミダブルのベッドに飛び込んだ。元々ベッドに座…

「死者のためのミサ」3. 聖なるかな

遅くなりました。3話です。概要、あらすじ等はお手数ですがプロローグをご覧下さい。 ウィルとオリヴィアがシェーンたちに会った翌日。二人はシェーンとロイの宿まできていた。本来なら、昨日あのままシェーンとロイの部屋まで行き、無事にプリンセス・トル…

「死者のためのミサ」2.奉納唱

お待たせしました。2話です。概要等は、お手数ですがプロローグをご覧ください。 オリヴィアが部屋に戻ろうとすると、部屋の前でばったりウィルに会った。 「っ!今まで、どこに……」 言いかけてやめる。どうせ聞く意味など無い。その代わり二人とも一言も交…

「死者のためのミサ」1.入祭唱と憐れみの讃歌

投稿遅くなりました。「死者のためのミサ」、1話です。内容などは、お手数ですが前回をご覧下さい。 死者は皆、慰めを求めているという。「慰めが必要なのは、死んだ人と遺された人、どっちだろうねえ」 シェーンは神妙な口調で呟きながら、部屋のカーテンを…

「死者のためのミサ」プロローグ~ガブリエル~

初めまして。山波 鈴(やまなみ すず)と申します。初投稿です。今回はTwitterのフォロワーさんである なる(@simesabatarou1)さんの「メメント」という作品をお借りして、私の「#シロの毎日」というお話と絡めながら、物語を書いてみようという挑戦になります…